家の解体工事でローンを組める?利用可能なローンの種類について解説

不動産お役立ちコラム

家の解体工事でローンを組める?利用可能なローンの種類について解説

この記事のハイライト
●家の解体工事をおこなう際にも審査に通れば融資を受けられる
●建て替えに伴う解体であれば低金利の住宅ローンを利用できす
●融資が実行されるのは解体工事後なので自己資金で一旦支払いが必要

空き家は管理を怠るとさまざまなリスクが生じ、いずれ大きなトラブルに発展する恐れがあります。
問題が発生する前に、なるべく早めに解体するのが望ましいですが、建物を解体するには多額の資金が必要です。
工事費用を自己資金で負担するのが難しい場合、ローンを組むことはできるのでしょうか。
今回は建物の解体工事にローンを利用できるのか、利用できるローンの種類や注意点について解説します。
明石市、神戸市、加古郡、加古川市、高砂市、姫路市、小野市、三木市、西宮市、尼崎市、兵庫県全般で空き家の解体を検討している方は、ぜひ参考になさってください。

家の解体工事にローンを利用できる?

家の解体工事にローンを利用できる?

建物を解体する場合、立地や面積、構造によっては数百万円の費用が必要になります。
高額な費用を現金で用意するのは難しく、ローンを組んで少しずつ返済したいと思う方も多いでしょう。
家の解体工事では、住宅ローンや解体ローン、プロパーローンやフリーローンといったローンサービスを利用できます。
取り扱っているローンの内容や条件は金融機関によって異なるので、それぞれ比較した上で検討するのがおすすめです。
まとまったお金を用意するのが難しいという場合も、ローンを利用すれば負担を抑えて解体工事に踏み切れるでしょう。

解体ローンは審査に通りやすい傾向にある

解体工事向けのローンにはいくつかの種類がありますが、なかでも利用しやすいのが解体ローンです。
解体ローンとは、空き家の解体費用や解体工事資金を目的として利用できるローンで、主に地方銀行や信用金庫などの地域密着型の金融機関が取り扱っています。
解体ローンは国が空き家対策の一環として提供しているので、ほかのローンに比べると審査が比較的通りやすい傾向にあります。

補助金が出ることもある?

長期間放置されて倒壊の危険性がある空き家は、ローンに加えて自治体から補助金を受け取れる可能性があります。
放置された空き家は倒壊や犯罪、衛生面の悪化といったリスクがあり、自治体も早めの解体を望んでいるためです。
たとえば神戸市では、1981年5月31日以前に着工した建物で腐朽・破損のある空き家を解体する際に、最大60万円の補助金を支給しています(2025年3月時点)。
補助内容や条件に関してはその都度変更されることがあるので、解体工事を依頼する前に自治体に問い合わせてみることをおすすめします。

費用の目安は?

家の解体工事にかかる費用は、建物の構造や坪数など、さまざまな条件によって変動します。
たとえば30坪の家屋を売却する場合、木造であれば120~180万円、軽量鉄骨造は180~240万円、鉄筋コンクリート造だと210~270万円が目安です。
木造よりは軽量鉄骨造、軽量鉄骨造よりは鉄筋コンクリート造と、造りが頑丈なほど解体工事に人手が必要なので、解体費用も高くなる傾向にあります。
そのほか、周辺環境や前面道路の広さなども影響し、住宅密集地や前面道路が狭い場所にある家ほど費用が高くなりやすいと考えておきましょう。

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家の解体工事に使えるローンの種類

家の解体工事に使えるローンの種類

家の解体工事に使えるローンには、主に住宅ローン、解体ローン、プロパーローン(無担保ローン)の3種類があります。
それぞれで適用条件が異なるため、どのローンを利用できるか確認しておきましょう。

住宅ローン

住宅ローンは本来家の購入や建築をする際に利用するものですが、建て替えに伴う解体工事であれば適用が可能です。
つまり「今建っている家を解体して新築するのであれば、解体費用も含めて融資をしますよ」ということです。
住宅ローンには、一般的なローン商品に比べて金利が低く、返済負担を抑えられるというメリットがあります。
また解体費用と新築費用を一括で管理できるため資金計画が立てやすく、別々にローンを組む手間も省けます。
ただし解体工事のみを住宅ローンで賄うことはできず、また解体と建て替えを別々の業者に依頼することはできません。
新築を予定しておらず、解体工事だけをおこないたい場合、住宅ローンは利用できない点にご注意ください。

解体ローン

解体ローンとは、空き家の解体費用や解体工事資金を目的として利用できるローンです。
住宅ローンのように「家の建て替え」が必須ではないので、家の解体だけしたい場合にも利用できます。
解体ローンは条件が比較的緩く、ほかのローンに比べて融資を受けやすいというメリットがあります。
担保や保証人が不要なケースも多いので、担保になるものや保証人を頼める方がいない場合も利用しやすいでしょう。

プロパーローン(無担保ローン)

プロパーローンとは、金融機関が保証会社を介さずに直接融資をおこなうローンのことです。
無担保ローンとも呼ばれ、保証人や担保がなくても融資を受けられるというメリットがあります。
ただし、ほかのローンに比べると審査が厳しめな点と、金利が高くなりやすい点に注意が必要です。
保証会社を介さずに直接契約をおこなうとうことは、金融機関にとってリスクとなるためです。
審査は入念におこなわれ、申し込みから融資が実行されるまで一般的に数か月ほどかかります。
スケジュールに狂いが生じないよう、解体工事開始予定日から逆算して計画的に準備を進めることが大切です。

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家の解体工事にローンを利用するときの注意点

家の解体工事にローンを利用するときの注意点

家の解体工事にローンを利用できますが、注意しなければならないこともあります。
最後に、改定工事でローンを利用する際の注意点について確認しておきましょう。

手続きに時間がかかる

住宅ローンや解体ローンなど、いずれのローンを利用する際にも審査から融資までに時間を要します。
とくにプロパーローンは入念な審査がおこなわれるため、融資を受けるまでに数か月ほどの期間が必要です。
解体後に土地を売却するにしても、ローンの審査結果がわからないと売却手続きを進められません。
解体工事をおこなうまで建物の管理はしなければならず、また固定資産税や都市計画税といった税金も発生します。
建物を解体したあとに売却を検討されてる場合は、なるべく早めにローンの審査を申し込みましょう。

書類の準備に手間がかかる

ローンの審査を受ける際には、建物に関するさまざまな書類を準備しなければなりません。
そのなかでもとくに重要なのが「解体費用の見積書」で、解体業者に現地調査を依頼することで作成してもらえます。
依頼先の業者がとくに決まっていない場合や、どの業者に任せるかお悩みの場合は、ぜひ不動産会社にご相談ください。
不動産会社は解体業者や建築会社と連携していることが多く、ご相談いただければ信頼できる業者をご紹介できる可能性があります。
また建物を解体した後に売却を検討している場合は、売却の手続きまで一貫して依頼できるというメリットもあります。

解体費用を支払うタイミングと融資が実行される時期に気を付ける

住宅ローンでも解体ローンでも、一般的には解体工事が完了したタイミングで融資が実行されます。
基本的に工事費用は着手金と完工金の2回に分けて支払うため、いったん自己資金から捻出しなければなりません。
まとまった現金を用意するのが難しい場合は、解体業者と交渉して支払いのタイミングを遅らせる方法もあります。
業者によって支払いのタイミングが異なるケースもあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。

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まとめ

家の解体工事に使えるローンには、主に住宅ローン、解体ローン、プロパーローンの3種類があります。
解体後に家を新築する予定があるなら住宅ローン、解体のみであれば解体ローンやプロパーローンを利用することが可能です。
しかし融資が実行されるのは解体工事を終えてからになるので、自己資金で一旦支払うことになります。
まとまった資金を用意するのが難しい場合は、業者に相談して支払いのタイミングを調整してもらいましょう。
明石市を中心に神戸市・加古川市の不動産買取ならLANSEEDがサポートいたします。
売却や不動産相続、空き家など幅広い分野でお客様への提案が可能です。
気になる方はぜひ一度お問い合わせください。


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